ハイソラ

デザイナーはお金儲け主体の人とは仕事を避けるべき

WORK

この仕事を始めて早8年目を迎えようとしていますが、新しいプロジェクトやお仕事が始まるとき(正確には始まる直前)、その仕事が上手くいくかどうか、受けていい仕事かどうかは初回のミーティングでだいたい分かるようになってきました。
色々と判断基準はありますが、「この仕事で儲けましょうね!」といきなり言ってくる人との仕事は、確実に受けないほうがいいですね。

いい仕事をするための気遣いで、一番わかりやすいのはマメな連絡

いい仕事、いいゴールを迎えられるように、発注側と受注側、それぞれが気を遣い日々の仕事を進めることは大切です。
具体的な内容かつ適切な回数の打ち合わせだったり、早急な振込であったり、色々とな方法がありますが、中でも「きちんと声をかける」ということは欠かせないものです。
「今こういう状況で動いています」「次はこれを行う予定です」といった細かな連絡や、きちんと返事が必要なメールには出来るだけ早く返信をするという心がけが何よりも重要。

最初の打ち合わせの前段階や、最初の打ち合わせ後の連絡がスムーズな方は、心からいい仕事をしようと思えるものです。
「そんなもの当たり前」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、意外と返信がスムーズでなかったり、あまりにも早急すぎて何がなんだかわからない内容のメールが送られることはままあることです。
もしかすると私がナメられているだけかもしれませんが、そういう方はお金も渋ったり、後々モンスタークライアントに変貌する可能性が高いので、この段階で前向きに検討することは避けるようにしています。
モンスタークライアントについては以下にまとめていますので、ご参考までにどうぞ。

マメだけどお金の話ばかりする人は注意

ただ、連絡がマメな人の中にも、「ちょっとこの仕事は辞退した方がいいかな」と考える人もいます。
しょっぱなから「儲けましょう!」などと、お金の話をしつこくはっきり言ってくる人です。

ここで誤解していただきたくないのは、お金儲けを否定する気は全くないです。
フリーランスは不安と隣り合わせ。
その不安を少しでも軽減させるためには、むしろ、きちんといただけるお金はいただかないとダメです。
私がお伝えしたいのは、「デザイナーの人は、お金儲けをすべての原動力にする人とは、仕事を避けた方がいい」ということ。

お金儲けが原動力な人は、ビジョンがない

デザインを作る以上、クライアントとビジョンを共有することは大前提。
どのような会社、ひいては社会になっていきたいのか、というところから計算をして、見た目を組み立てることこそ、デザイナーの腕の見せ所です。
ただ、お金がすべてのモチベーションになっている人は、ビジョン自体が売り上げや口座の残高に直結しているので、会社のビジョンがない場合が多い。
「ここの市場が空いているから」「ほかにいいライバルがいないから」という理由で新規事業を興す人ばかりなわけです。
それは大切なことですが、「では、その会社を起こしてどのような社会になってほしいのですか?」と聞いても、曖昧な返事が返ってくるばかり。
明確なビジョンやどのような社会にしたいかという点が抜け落ちているわけです。

社会に認められてこそ、お金が入る

確かに、お金が儲かることは社会に認められている証拠です。
ただ、考える順序が逆。
綺麗事かもしれませが、ビジョンがあって、社会に認められて、お客さんが増えて、お金が増えるわけであり、いきなりお金が増えるのはありえない。
そして、デザインは、社会や人々にその会社や組織をきちんと伝える、という大きな役目があります。
そこをないがしろにすることはあり得ない。
お金のためならなんでもやる、というのは危険な雰囲気さえ感じます。

デザイナーは、そういう人と仕事をしてもいい結果は得られないのです。
とくにフリーランスし始めや、独立当初は不安でしょうがないかもしれませんが、お金を第一に検討する人との仕事は、自分の仕事にもいい結果を生みません。
「社会にどのように貢献をしてお客さんに認められて、お金をいただくか、ということを真剣に考える人としか仕事をしない」くらいの気構えでいるべきかもしれませんね。