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iRobot ブラーバジェットm6は、まだあまりお勧めできない

ITEM

iRobot社が製造するロボット掃除機としてお馴染みのルンバ。ご存知の方も多いかと思います。
同社はパッドによる水拭き、乾拭きができるロボット掃除機「ブラーバ」も製造販売しています。
その上位機種である「ブラーバジェット m6」を購入し1年ほど使用しましたので、そのレビューです。

ブラーバジェット m6の概要

ブラーバジェットm6

本体サイズは270×252×90mm、重量は2.2kgほど。
ルンバよりもひとまわり小さいです(機種にもよりますが)。

ブラーバジェットm6の付属品

本体には付属品として、乾拭き用、水拭き用のパッドがそれぞれ付属しています。
パッドは使い捨て用と、洗って繰り返し使えるものがあります。このパッドについている型紙のようなものの穴の空き方で、水拭きか乾拭きか判断するようです。
また水に薄めて使用する専用洗剤のサンプル品も入っています。
パッドについては、私は洗えるものを週に何度も使いたかったため、付属しているものでは足りず純正品ではない安価なものを追加で購入しました。

私は乾拭きはせず、基本的に水拭きとしてブラーバジェットm6を使っています。
使い方は、ホームベースと呼ばれる充電器を設置し、そこにブラーバジェットm6をセット。
本体のボタンを操作することで掃除が始まります。そのほか専用のアプリをダウンロードし、そこからスケジュールの設定などが行えます。

ブラーバジェットm6とAnker Eufy RoboVac G30 Edge
Anker Eufy RoboVac G30 Edgeと併用

水の噴射口が前面についており、そこからタンクの水を勢いよく噴射。その上をモップがけすることで、水拭きされます。また上位機種のm6は間取りを覚えてくれる機能があります。アプリから「キッチンだけを掃除して」と特定の部屋のみ掃除することができます。

メリット

使用して半年ほど経過して感じたメリットは以下の通りです。

1.定期的な水拭きは気持ちが良い

夏場、裸足で家を過ごすことも多いと思いますが、ブラーバジェットで掃除した後の家は本当にきれいです。特に外出や買い物している間にブラーバジェットを動かし帰宅すると、「おお綺麗になってる」と、床がきれいになっていることを体感できます。
家で過ごすことも多くなったため、毎日きれいな床を素足で歩くことは、想像以上に気分が良いです。

2.細かいところまで拭いてくれる

床を洗剤や水できれいにする、ということはクイックルワイパーなどと効果としては同じなのですが、ロボットのため「あー、疲れた」「この辺は適当でいいや」ということがありません。ベッドの下など、人間の手では届かないところ、細かいところまで掃除してくれます。これはロボットでしかできない芸当です。

3.床にものをおかなくなる

副産物なのですが、ブラーバジェットが動けるように床にものを置かなくなるため、部屋が片付きます。

デメリット

反面、デメリットといいますか、気になるところも多くあります。

1.家具や壁に思い切りぶつかる

これは本当に意外だったのですが、壁や家具に思い切りぶつかります
壁を検知して少し速度を落として、トン、とぶつかるものだと思っていたのですが、「ウイーーンガン!!!」という感じでそのままの速度でぶつかっていくため、かなりうるさいです。隣の部屋の人に迷惑になってしまうレベルです。
また、何かにぶつかったあと、検知モードのような動作になります。一定の速度で、その周辺の壁に「ガンガン!!」と繰り返しぶつかるのです。本当に迷惑この上ない。また、特定の箇所でドアや障害物にぶつかった後、急に方向転換を繰り返したり、思い切り後退して別の壁に「がつん!」とぶつかることもあります(勝手にパニックモードと呼んでいます)。ずっと壁や家具が痛まないか心配だったのですが、案の定、一部の家具の足に傷が多数ついていたり、ドアのした部分が欠けていたりして、正直最悪です。カメラがついており、家具や周囲の状態を判別しつつ掃除する、とウェブサイトや特徴に書いてあるのですが、そのスマートさは今のところ感じられません。最大のデメリットであり、誤算でした。

2.本体のメンテナンスが大変

バグなのか仕様なのかわかりませんが、水を満タンに入れているのに「水を入れないと出発できません」と表示されます。ほぼ毎回こうなるため、タンクに新しい水を入れ、そのまま出かけてスケジュールで管理ということは難しい。
また、繰り返し洗って使うパッドは、夏場に放っておくと雑巾のあの嫌な匂いと化してしまいます。
一度、夏場に朝出かけ、夜に帰ってくる間にブラーバをかけていたのですが、帰ってくると部屋中にあの匂いが充満しており、最悪な思いをしたことがあります。

3.取りきれない汚れも多い、人の手の方がきれいな部分もある

先述したように、細かいところまで掃除してくれるのですが、特に汚れているところを重点的に掃除してくれる機能はありません(全体的に徹底的に掃除する、という設定項目はあります)。そのため、キッチンや玄関など、特に汚れやすい部分は結果人の手で掃除することも多く、「これだったら最初から自分がやってたな」と思うこともあります。

総論「今のところ、おすすめできない」

個人的に、今のところはあまりお勧めすることはできません
想像以上に、壁に当たった時の動作、家具に当たった時の動作がスマートではないのが最もネックです。
今後ソフトウェアのアップデートが進み、動作がよりスマートになったり、新しい機能が追加され動きが改善されれば、裸足で生活することも多い日本の住環境においては最高の製品なのですが、今感じている「不便さ、疑問」があまりにも大きい。
これが3万円であれば、まだ納得できるのですが、税込み8万円近くする機種でこの動きは、正直なところ高すぎる値段設定です。
サポートの不便さが書かれている記事もネット上には数多くあるため、サポートにもあまり頼れる印象はありません。

このまま使用するかどうか自体、最近では悩んでいます。併用しているAnkerのeufy Robovacのほうがスマートな動作をするため、同じAnkerが出している、掃除機と水拭きが一度にできる機種に買い替えを検討しています。