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川崎市のロゴが多すぎる問題

買い物で川崎駅周辺をよく利用するのですが、ずっと気になっていたことがあります。
「ロゴが多すぎて意味がわからない」ということ。
商業施設や民間のロゴではなく、市・公営のロゴが多すぎるのです。

これを記事にしようと思っていたのですが、朝日新聞の記事に一足越されました…。

「川崎市のロゴ「乱立」 イメージアップ躍起、印象散逸?」(朝日新聞デジタル)http://www.asahi.com/articles/ASK675D3XK67ULOB014.html

川崎市のロゴ一覧

まず、川崎市策定のロゴ・マークを見ていきましょう。

川崎市シンボルマーク

川崎市のロゴ
川崎市ウェブサイトより引用)

ロゴの意味、形状、色彩ふくめ、シンプルで展開しやすいものになっています。
個人的にはとても好きなロゴです。

意味は以下のとおり。

光の三原色をイメージしたロゴマークは、どんな「色」にもなれる多様性や自由をあらわしています。市民一人ひとりの思いが多彩な「色」となり、川崎の新しい未来への可能性を広げていく、そんな意味が込められています。(川崎市ウェブサイトより引用)

ステートメントムービーはこんな感じ(川崎市ウェブサイトより引用)。

最後の子供の声は、少しわざとらしいですね…。

アートディレクター、デザイナーなどスタッフ構成は

CD+C/小藥元 AD/朴なおみ D/岩村拓也 PR/フルハウス

という方々だそうです(宣伝会議のウェブサイトより)。

150万人都市記念マーク

川崎市150万人都市記念ロゴ
川崎市ウェブサイトより引用)

川崎市のマークと親和性の高い色彩と、賑わい、祝いを表現しているロゴで、これもロゴとしてきちんと機能しそうです。

かわさきパラムーブメントのロゴ

かわさきパラムーブメントのロゴ
川崎市ウェブサイトより引用

東京オリンピックに向けて「かわさきパラムーブメント」というビジョン、シンボルマークを策定したといいます。
かわさきパラムーブメントとは、

障害のある人などが生き生きと暮らす上での障壁となっている、私たちの意識や社会環境のバリアを取り除くことや、新しい技術でこれらの課題に立ち向かうことを「ムーブメント」として展開していきます。(川崎市ウェブサイトより引用

という取り組み。
川崎市のロゴと色彩を同じくして、統一感を図っているようです。

ステートメントムービーはこんな感じ(川崎市ウェブサイトより引用)。

かわさきパラムーブメントのロゴは要らない

川崎市のロゴ、そして150万人記念のロゴは、併用しても全く問題なく使用できますし、記念ロゴは使い続けるものではないので、一時的に様々なところに展開していくのは、祝祭の意味も込めて効果があります。

ただ、「かわさきパラムーブメント」のロゴは、一緒に使うと少しくどい感が否めませんし、単独で使うとなると、使いどころに困る。
かわさきパラムーブメント自体の取り組み、姿勢は素晴らしいですが、それを周知するために、別途ロゴを策定する必要性があったのかといえば、疑問が残ります。

ロゴをきちんと意識してくれるのは嬉しい

ロゴをデザインする立場として、このように「イメージアップのための一助にロゴを活用しよう」という考えは、素直に嬉しいです。
ロゴはすべての旗印になり、あらゆるものに付与されます。
確実に、イメージを形作る一助になります。

プロジェクトそれぞれに、ロゴがあるべきです。
ただそれは、「目的がそれぞれ異なる」プロジェクトにおいて、の話。
今回、疑問が挙がっている理由は、「すべて同じ目的」であるがゆえ、疑問が噴出しているのです。

今回、すべてのロゴにおける目的は、シンプルに「川崎市のイメージアップ」という目的。
150万人記念のロゴは祝祭用として併用し、それ以外はイメージアップの目的を持った、川崎市のロゴに役割を集約させ、みんなで楽しく使っていく、という姿勢をとるべきです。

一点気になったのは、朝日新聞の記事にある

市議会でもロゴについて「川越市や川口市、川西市など川がつく市であればどこでも使用できそうなデザイン」との批判が上がった。

という意見が出るのは残念でしょうがないです。
そのような意見が出てしまうのは、きちんとロゴの意味をしっかりと説明できていないか、あるいはシンプルなロゴがもたらしてくれる、強烈な印象についての理解が乏しい証拠。

パラムーブメントのロゴはいささか必要性に疑問が残りますが、こういった意見に臆さず、きちんと使用を勧めている川崎市に拍手を送りたいです。
こういった意見を尊重してしまうことが多いですからね…。

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