ハイソラ

ブランドイメージと操作性を両立させるウェブ

DESIGN

無印良品のウェブサイトリニューアルに関して、多くの閲覧やコメントを頂いています。
本当にありがとうございます。

ウォッチャーになりつつありますが(汗)、検索結果含め、大幅に改善が施され、ようやく使えるウェブになりました。

見切り発車が一番カッコ悪い

印刷と違って、ウェブサイトの場合は改善・改修がすぐに行えます。
「とりあえずこの日までにオープン・リリース」という方針が決まれば、大きなバグが無い限り、細かなエラーやデザインが整ってなくとも、その日が死守されます。
私の仕事でもよくあることです。

ただ、その場合は、「この日までにリリースします!」とあらかじめアナウンスした場合に通用するもので、リリース予定が社内のみに共有されている場合や、特段リリースを急がない場合は、できるだけ良いものを社会に出すべきです。

ベンチャー、スタートアップ企業はその限りではない

ベンチャー企業やスタートアップ企業は、基本的に人も時間もお金も足りず、経営資源が限られていますので、とりあえず早くリリースしたいという考えはわかります。
むしろ議論ばかりしてなかなかリリースしないよりかは、ささっとリリースをして、できるだけ早く社会からのフィードバックを得るべき
フィードバックをもとに、逐次改善をしていく…という流れは自然なことであり、むしろグズグズしてなかなかリリースしないベンチャー、スタートアップは、上手くいかないのは自明です。

ウェブサイトは操作性も含めてブランドイメージになる

しかしながら、今回の無印良品のように、大きな会社のウェブサイトは、それだけ影響力もあるだけに、細部までこだわり、ブランドの姿勢と使いやすさをいかにして両立させるか、ギリギリまでこだわってリリースするべきではないでしょうか。

ウェブサイトの場合は、「ユーザーが操作する」という大前提があるため、商品画像の雰囲気、フォントの選び方、PaddingやMarginの取り方だけではなく、その操作性も含んで、ブランドを表現しなければなりません。

ここ最近、ウェブデザインの潮流、流行をふんだんに取り入れた、海外のサイトなどを見ていると、「どこに何をおいたらどうなるんだ?」とおじいちゃんのようにマウスを動かすことさえあります。
操作性よりもブランドイメージを優先させると、本当に訳がわからない状況に陥ってしまいます。

操作がわからない

思わずフリー画像を使ってしまいましたが、まさにこんな状態(笑)。

今後の無印が若干心配

いわゆるUXというものですが、このUXをないがしろにしてしまうと、ブランド自体の姿勢を疑ってしまいます。
正直なところ、今回の無印良品のウェブサイトリニューアルに関しては、無印のブランド自体を正直疑ってしまいました
今後、製品もテストや試作をせず、使いにくいものをそれなりの値段とイメージで売り出してしまわないだろうか…。
今の所そういった製品には遭遇していませんが、それだけが心配です。

バランスの取り方が本当に難しい

ウェブサイトやアプリがリニューアルされた際、「絶対に前のほうがいい!」という意見が必ず出てきます。
単に慣れていないのにもかかわらず、「悪い」と判断するのは性急であり、良し悪しはすぐに判断できません。

ただ、今回の無印のウェブサイトについて、改善前のバージョンは、「本当に内部で使ったのかな?テストはしたのかな?」と思うほど、操作性そのものが「バグだらけ」の印象を受けました。
社内のスケジュールがあったのかもしれませんし、何かしらの事情があったのかもしれません。
ただ、操作性をないがしろにするのは、やはり良くありません。
ブランドのイメージをどう表現するか、それを操作しやすくするためにはどうすれば良いか。
ウェブ担当者は、その難しいバランス感覚が本当に求められますね…。