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ハイソラ

モンスタークライアントの対処法

2017年も1ヶ月が過ぎようとしています。
私はこの年末年始、あることに悩まされました。
モンスタークライアント」です。

精神的にもキツくなってしまい、結構大変でした。
今回は、自分への戒め(実は何度も同じようなことで悩んでいます)、そして今後、読んでいる方が同じような目に遭わないために、記事としてまとめることにしました。

モンスタークライアントとは

「モンスタークライアント」という言葉をGoogle検索してみると、約415,000件ヒットされます。
働き方改革がいよいよ本格化する中、2017年、この言葉はもう少し定着するのではないかと予想しています。
デザイン、ウェブ界隈でよく見かけるこの妖怪。
どのような人をモンスタークライアントというのか、ネット上の意見を含め、私の経験も踏まえて、まとめてみました。

モンスタークライアントの10の特徴

  1. 基本的にメールを見ない・話を聞かない・資料を見ない
  2. 夜間休日問わず、いつでも連絡がつくと思っている
  3. 自分の知識に自信があるが、もちろん実際には知識はない
  4. 予算をケチる、修正はタダで出来ると思っている
  5. とにかく急がせる割に、自分の作業は急がない
  6. 工程を無視する
  7. 納期間際や納期が過ぎた後で怒涛のミスチェック、そして叱責
  8. フリーランスに対し「自分からの仕事以外はしていない」と思っている
  9. 相手のミスを指摘すると逆ギレする
  10. 基本的に「知人がクライアント」であることが多い

一言で言うと「めんどくさい」ということでしょうか。

ネタとして見かける「クライアントの謎名言」とも少し異なります。
笑える内容の場合、相手に知識や経験が不足しているだけの場合が多く、懇切丁寧に説明すれば、ほぼ納得してもらえます。
中途半端な知識を持っていたり、「自分でもできるけど、あんたに仕事あげてるんだよ」という態度の人が、モンスタークライアントに変貌するのです。

どう対策するか

対策法はないものか、とネット上をさまようと、「とにかく契約書」という内容の記事が多いように思います。
契約書は大切ですが、デザインやウェブ界隈では、見積もりの段階で、「じゃあまずはラフ案を出してみてください」というような、曖昧な仕事の開始が多いのが現実です。
そこで「いや、契約書をまずは交わしましょう」と申し出ても、他の業者との相見積もりだった場合、「めんどくさいな」と思われ、契約を結べなくなってしまう可能性は大きいです。

また、あくまでもクライアント側に立ち、サプライヤー側は常に低姿勢でいかなければならない、という旧石器時代の体育会系記事も多く見かけます。
例えば、

クライアントが「俺の話をよくきけ!」と言った場合は、クライアントは自分の意見を述べたい思いが強く出ているはずです。きちんと要望を汲み取れるように、真摯に聞きましょう。

といった記事です。

「そんなこと分かってるわ!」と思いつつ、このような小手先の対応では、変わらずモンスタークライアントが闊歩してしまいます。
デザイナー、サプライヤー側の人間が疲弊してしまう構図は、ずっと変わらないでしょう。
根本的にこのようなクライアントを、徐々に減らすしか方法はないのです。

クライアント側を困らせればいい

ではどうすればよいか。
私が思ったのは「同じように相手も困らせればいい」という話です。

モンスタークライアントは、追加の作業や修正などに手間がかからない、という誤解があります。
これは、「言えばなんでもやってくれる人」であると認識して、そのことについてだけ尊重している、と言えます。
この「言えばなんでもやってくれる人」に、ならなければいいのです。
最初に違和感を覚えた時に、きちんと伝えることが大切です。
「最初の契約時とお話が違うのですが」「それは時間的に不可能です」「その金額では、この作業量はお引き受けできません」などといった事をきちんと「違和感を覚えた時に」伝える。
話をされた時に、「ん?」と思っても、そのまま曖昧な返事をしてしまったり、「わかりました」などと受諾の返事をしてしまった場合は、後々きつくなります。
もし、相手に圧倒されてしまった場合は「確定のお返事は今はできません、後日、改めてお返事します」と伝える。
これが大切です。

これは私の経験ですが、このようなクライアントは、他にいい人材を見つけられない可能性が大きいです。
もし見つけられるとしても、同じことの繰り返し。
またすぐに新しい人を見つける必要が出てくるでしょう。
ただ、人材の確保はなかなか上手くいかないことが常。
一つのプロジェクトが終了して、そのクライアントとの関係も切ってしまおうと思い、「次からは仕事をお受けできません」と伝えると、かなりの確率で「それは困る」「自分勝手すぎる」と叱責されます。
なぜ困るのかを聞くと、他にいい人材がいない、と言います。
この場合の「いい人材」は、「都合のいい人材」というわけです。

これ以上被害者を増やさないためにも、他のデザイナー仲間や、知っている人を紹介するわけにはいきません。
毅然と「それでも無理です」という話をしっかりと伝えることが大切です。
これで、「やりたいことができなくなった」モンスタークライアントは、どんどんその影響力を弱めていくでしょう。

下にもならず、上にもならず

滅多にないことですが、善良な関係を構築できたクライアントでも、モンスタークライアントへ急変する場合があります。
それまでは、ニュアンスでコミュニケーションが取れていることも多く、この場合の対応策は本当に難しいです。
未だに対応策を見つけられていませんが、私は、とにかく冷たく接するようにします。
「これまでと言ってることが違うじゃないか!」「すみません、でもそれはお互い様ですよね」というような感じです。
とても寂しい話ですが、仕方のないことです。

知人・友達の仕事は「受けない」か「報酬なし」か二者択一

特徴の「10. 基本的に「知人がクライアント」であることが多い」に挙げましたが、基本的にモンスタークライアントは、もともと知人だったり友人だったりすることが多い気がします。
「親しき中にも礼儀あり」という言葉がありますが、親しいからといって何でも頼めばいい、というわけではありません。
「こりゃ大変だな…」という依頼を、親切価格、わずかな有給で一度引き受けてしまうと、ズルズルとその事実を引きずってしまうことになります。
次回、同じように無理な案件を頼まれてしまい「それは無理だよ」と断っても、「なんで?この間はやってくれたじゃん!」という話になります。

会社単位のお付き合いではない知人の仕事で、「あまり予算がないんだけど」という場合は、基本的に「受けない」か「ボランティアで受ける」か、どちらかにしましょう。
お金のやり取りが発生しないボランティアだと、無理な依頼を断っても、向こうも納得してくれます。
逆に、ボランティアでもお手伝いしたいということは、それだけ熱意や動機の部分で共感できることが多い、ということ。
自分が得意とすることで、人の手助けができる、ということは自信につながります。
本業にも良い影響を与えるでしょう。

モンスタークライアントの餌食にならないよう努力すれば、モンスタークライアントも減る

ネット上で、「無給でデザインの仕事発注」という案件が炎上しているのを、よく見かけます。
こういう話題が減らないのは、このような案件を引き受けてしまう人がいるからです。
このような案件は成立しないと、自然と減っていきます。

モンスタークライアントも同様に、餌食になる人がいなくなれば、モンスタークライアントもいなくなります。
食物連鎖と同じです。
フリーランスになって最初の頃などは、アホみたいな案件でも引き受けてしまうことが多々あります。
そこをぐっと我慢することが、解決の第一歩です。