こんな記事を見つけました。
区が無報酬デザイナー募集…抗議殺到、計画中止
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130302-OYT1T00306.htm
以下引用です。
大阪市天王寺区は1日、区のポスターなどを民間デザイナーに手掛けてもらおうと、「任期1年、無報酬」の条件で募集したところ、プロのデザイナーらから「業界をバカにしている」などと批判が相次ぎ計画を取りやめた、と発表した。
従来、区制作のポスターやチラシは職員がデザイン。昨年8月に就任した元NHK記者の水谷翔太区長が、「民間の力を生かしてよりよいものを」と発案した。
ところが、2月4日に募集を始めたところ、電話やメールで抗議が殺到。6日にはアマチュア限定に変更したが、「業界への配慮を欠くことに変わりない」「正当な対価を払うべきだ」などの意見が続いた。
結局、28日の締め切りまでに4人が応募したが、区は「これだけ批判を浴びると理解が得られにくい」と計画を断念。4人には事情を説明するメールを送った。
水谷区長は読売新聞の取材に、「業界に対する認識が足りなかった」と話している。
(2013年3月2日12時13分 読売新聞)
最近、デザイナーの仕事の単価が目に見えて落ちています。
某クラウドファンディングのデザイン仕事なんか、単価めちゃくちゃ安くて、あきれるくらいです。
ロゴ一つ作るのに、ヒアリングして、アイディア組み立てて、コンセプト作って、スケッチして、Macで作業して、いろんな所で使えるようにシミュレーションして、プレゼンして、修正して、プレゼンして…っていう作業を、なんで1万円でOKとか思っちゃうんですか。
もちろん、学生のアルバイトや趣味の延長で副収入として行うのであれば、それはそれで良いと思います。
ただ、そういう仕事がまかり通ったら、プロの仕事なんかなくなっちゃいますよ。
「世の中の流れがこの値段なんでしょ?なんでそんなに大金見積もるの」
なーんてクライアントに言われちゃうこと、請け合いです。
学生レベルの仕事があふれる訳だし、もしそうなったら、世の中のクリエイティブレベルはどんどん下がってしまう訳です。
こうして、また日本は一つ強みを無くしていくんだな、と記事を観ながら思いました。
私も足下をしっかりと観ていかないと。