HIGH ISO LIFE

フリーランスのデザイナーの目線で、色々なことを考えるブログ

リーアンダー・ケイニー『ジョナサン・アイブ』を読んで

今では、電車の中でガラケーを使っていると、恥ずかしさを覚えるようになったといいます。
私は恥ずかしいとは思いませんが、やはりiPhone 3Gから使い続けていると、iPhoneはもう手放せない存在になっています。
Appleはデザインで数々のブレークスルーを起こしてきました。
その立役者が、Jonny Ive(ジョナサン・アイブ)というデザイナーです。アイブについて書かれた本、『ジョナサン・アイブ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー』を読みました。

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Jonny Iveとは

Jony Iveは1967年、イギリスの生まれです。
最近ではApple WatchやiPhoneなどの、Appleの販促ビデオに必ず出演しているので、観たことがあるという人も多いと思います。独特の発音(特にアルミニウムをアルムィナム)が特徴です。
Apple – iPhone 5s – The new Touch ID fingerprint identity sensor
本によると、教師である父親からデザイン教育を受け、幼い頃からデザインの才能を発揮していたといいます。
ノーザンブリア大学でインダストリアルデザインを専攻し、その後デザイン・エージェンシーのtangerine(http://www.tangerine.net)でキャリアを積みます。
その後、Appleに移り、20周年Macのデザインにおいて、その優秀な才能をいよいよ発揮することになります。
本では、この辺りの経緯が細かく描かれており、人々の生活を変えたデバイスのデザイナーが、どのようにしてキャリアを積んできたのか、事細かに分かります。
今年の5月からは、Appleの新しい役職である「Chief Design Officer」に就任。
事務的な数字や戦略よりも、創作に集中したいという姿勢が本でも書かれていますが、この役職に就任した事により、これまで以上に幅広くデザインを統括するのではないかと言われています。

大切なのは「シンプルを複雑な仕組みで実現する」

Jony Iveは、シンプル哲学の奴隷とこの本では表現されています。
デザイナーやデザインを意識させないデザインを行うために、設計から生産工程まで、複雑な仕組みで実現させるといいます。
シンプルに見える製品でも、その裏では複雑な仕組みで動いていたり、アップル社内で色々と揉まれた上で、実現していることも、この本では描かれています。

シンプルは手抜きではない

シンプルにすることは手抜きとは違います。
本当に必要な物をみつけ、その必要な物を最大限発揮できるように磨き上げることが、シンプルにすること、といえます。
当たり前のことですが、これをなかなか理解して頂けないことも多いのです。
特に、ロゴやCIの設計においては、シンプルなものを提案すると「手抜きではないか」と疑われることもあります。
これは残念な事ですが、私の実力不足と同時に、まだまだシンプルにする事の大切さ・複雑さをご理解頂けていないことも事実です。
その際は、個人的にはそのプロセスをしっかりとお見せすることが大切だと思っています。

100の事にNOを言う大切さ

この本では、シンプルとは何かということを深く、考えさせられます。
私は、「シンプルにする事は、一つの事に集中させる事であり、それ以外にNoを言う事」だと理解しました。
それは、自分の仕事においても、また人生においても言えることだと思います。
他の人に何を言われようと、大切だと思う事を決めたら、それを大切にして突き詰めること。
その他の事には、勇気をもってNoということ。
…それが出来るようになるまで、まだまだ頑張らないと。

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