ハイソラ

NHKスペシャル「カラーでよみがえる東京〜不死鳥都市の100年〜」を今更観ました

LIFE

私は歴史が嫌いでした。中高生の時も、歴史は本当に悪い点数ばっかり取ってました。
文字だけ・白黒の写真だけの世界で、事実ではあるにせよ、本当にあったことなのか分からない曖昧さが嫌だったのだと思います。
そんなことを思い出しながら、録画してあったNHKスペシャル「カラーでよみがえる東京〜不死鳥都市の100年〜」を今更観ました。
いやはや、胸を打たれました。素晴らしい。
NHKでしか出来ないと思います。

フィルムを探すだけでも嫌になるんじゃないか?

世界中にある東京を撮影した白黒フィルムを探して、それを着色し、アーカイブ化するというプロジェクト。
そもそも世界中にそんなに昔の東京の姿が映っているフィルムなんて、ないと思うんですけど、あるもんなんですね…。
そして、フランスのプロダクションと恊働して、白黒のフィルムをカラーに着色していくのですが、これがまためんどくさそうな…。
映像の編集とかを経験したことがある人は、なんとなく感覚がつかめると思うのですが、映像の編集ってめちゃくちゃ面倒な作業の連続なんですよね。
ただ、それがいつの間にかハマってしまい、休みなく作業することに繋がったりする訳ですが、このプロジェクトの場合は、現存する資料や実物から、色彩をしっかりと導きだして、白黒に色を付けると言う…。
Photoshopで写真を着色するのでも面倒なのに、映像となるととてつもない作業量になったんだろうなと思います。

色がつくと人間を感じる

結果、出来上がったのは素晴らしい映像でした。
1900年代初頭の人たちも、家族が居て、友達が居て、ご飯を食べて、寝て、笑って…という、現代に生きる我々と同じような生活をしていたのだと思うと、胸が熱くなりました。
決して、教科書だけでは感じることが出来ない姿を観ることが出来ました。

色がつくと、ここまで人間を感じるのだと、泣きながら観てしまいました。
NHKでしか出来ない作業と映像だったと思います。あっぱれ。
受信料は、こういうプロジェクトにどんどん使ってほしいですね…。
NHKスペシャルは名作ぞろいですが、「NHKスペシャル 驚異の小宇宙 人体 DVD-BOX」もオススメです。

ただ、強いて言うなら、画面をスクロールする人の演出は余計だったな。せっかく画面のデザインとかシンプルで良かったのに。